ラベル #1986 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル #1986 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

原発情報:リトアニア

リトアニアにとって原発はブラック・スワンなのか
配信元:産経新聞
2012/12/30 19:04更新
ソ連時代に造られた原発の街は、国家が変わり20年がたった後も、ソ連の風情を色濃く残し、なおもロシア語が話されていた。
旧ソ連・バルト三国の一角、リトアニア。10月、国民投票と議会選を取材するため、森と湖に囲まれた北東部ビサギナスを訪れた。
選挙はエネルギー政策が大きな焦点となっていた。「真の独立」を成し遂げるため、ロシア産天然ガスにエネルギー源の8割を頼る現状をどう打開し、電力調達の多角化をどう図るのか? 市井の人々から口をついて出てきたのは、日本へのラブコールだった。
「世界最高品質の日本製原発は、この国を再生させる」
◆原発水源湖に生息する白鳥
福島第1原発事故後、脱原発の風潮が広がる中、世界広しといえども、ビサギナスほど原発技術に期待を寄せ、日本製プラントを熱望している都市はあるまい。
ビサギナスは1975年、郊外で建設が始まったイグナリナ原発とともに森の中に切り開かれた。ソ連政府はバルト海沿岸や東欧諸国の電力需要増加を見越し、この地域に原発が必要と考えた。
ソ連全域から原子力の専門家と作業員が集められた。ロシア語が母語の人々が多いのはその名残だ。人口は3万人を超え、核技術の英知が集積された先進都市として発展していく。83年に1号機が稼働。ビサギナスで生まれ育ったシュトラウパイテ市長は、ソ連の原発政策を批判した白鳥の詩を持ち出して、当時を振り返った。
記事本文の続き 詩人は「鳥が悲鳴を上げる。原発来りて黒鳥が飛ぶ。恐ろしきばかり」と詠んだのだという。
「あれから30年が過ぎた。原発が稼働しても、自然環境を汚すことはなかった。湖の白鳥や白鶴たちは今も美しい翼を広げ、私たちの森に住み続けている」
◆チェルノブイリ型の運命
だが、イグナリナ原発がチェルノブイリ型だったことが街の運命を揺さぶっていく。ゴルバチョフ元ソ連大統領は86年のチェルノブイリ原発事故こそが「ソ連崩壊の真の原因」と述懐したことがあるが、ビサギナスもその後、国際情勢の濁流にのみこまれていった。
独立後、欧州統合へと向かう過程でリトアニアは欧州連合(EU)加盟と引き換えに、その条件だったチェルノブイリ型原発の閉鎖を受け入れた。代償は大きかった。電気やガス料金は6倍以上に跳ね上がった。冬場の長い北欧で、暖房費の高騰は人々の生活に響く。一方で、“ソ連のくびき”から脱却する選択がロシアのエネルギー支配を強める皮肉な結果にもつながった。原発閉鎖はビサギナスを直撃した。従業員は解雇。勤務最終日、「街全体が涙に包まれた」のだという。若者は就職のあてがなく、故郷を離れた。住民のアルコール被害や自殺も後を絶たず、ビサギナスは「死んだ街」になった。苦境を解決する打開策として、リトアニア政府が導き出したのがこの地での原発新設計画だった。選考の結果、日立製作所製の改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)が選ばれた。ビサギナスでは「ここは地震も津波もなく安全だ。新設は職を奪われた人々の補償策となる」と日本待望論が起こった。
◆バルトをめぐる日露会戦
エネルギー政策は国家百年の計だ。国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長は9月、福島事故後も原発は多くの国にとって「重要な選択肢だ」と述べた。国民の意思で原発が必要と決断した国に対し、技術力にたけた日本メーカーが福島の教訓をふまえた安全なプラントを請け負うことは、エネルギー安定供給と地域発展に貢献する責任だとはいえまいか。
国民投票では、原発否定派が多数を占めた。だが、投票結果は今後の政策の参考にするとの位置づけで、新政府は計画自体を放棄していない。間隙をぬい、ロシアが虎視眈々(たんたん)とリトアニアの電力供給に関わろうと動き出している。この状況をイタル・タス通信のゴロブニン東京支局長は「バルトをめぐる日露のエネルギー会戦」と論評した。原発をめぐる地政学の観点は、日本の論議に欠けている面であることは否めない。
名作バレエ「白鳥の湖」には、悪魔の娘オディールが黒鳥として現れる。終幕で、白鳥のオディットが絶命してしまう結末と、呪いが解けてハッピーエンドとなる結末の2通りがある。放射能汚染で自宅や職を失った福島の方々の苦悩は察するに余りあるが、リトアニアの歴史とエネルギー事情を前にして、「原発は神からの贈り物」とさえ語ったシュトラウパイテ市長に「原発はブラック・スワン(黒鳥)ではないのか」と追及することは愚問にさえ思えた。
まだ曲折が予想されるリトアニアの選択は日本のエネルギー政策にも少なからぬ影響を与えるに違いない。(モスクワ支局長・佐々木正明)

イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/econpolicy/618740/




噴火情報:小笠原諸島南硫黄島近海

噴火情報:小笠原諸島南硫黄島近海
海底火山噴火
2005/7/8(金) 午前 2:39
海底火山の噴火とみられる活動が2日に確認された
小笠原諸島(東京都)の硫黄島から南南東55キロの南硫黄島近くの海上で、多数の岩の塊が海面上に噴出しているのを3日、海上保安庁の航空機が見つけた。
海保は海底火山「福徳岡ノ場(ふくとくおかのば)」が噴火したと断定、
航行警報を出して付近に近づかないように呼びかける一方、
4日も航空機で上空から観測する。
海上保安庁によると、
付近からは高さ約300メートルの水蒸気が上がり、周辺の海水は長さ約1キロにわたって茶色に変色していた。
また、海底から岩の塊とともに灰色の泥水のようなものがわき出ているのも確認された。
現場付近では86年と92年にも福徳岡ノ場が噴火。
今年5月中旬には海水の変色が発見されている。
気象庁地震火山部は「噴火活動は2日に比べると低下したが、活動が活発な状態は継続している」として付近を航行中の船舶に注意を呼びかけている

VFG Blog
http://blogs.yahoo.co.jp/valdish05/6435755.html














ここに新島が出来ても、排他的経済水域は増えません。残念!!
2007/04/25 08:50
南硫黄島近海で海底噴火か 船舶に警戒呼び掛け
23日午前10時ごろ、小笠原諸島・南硫黄島(硫黄島の南約60キロ)付近で海面が変
色し、噴煙が上がっているのを高知県の漁船が発見、
第3管区海上保安本部(横浜)に届けた。
3管の航空機が同日午後、海面の変色を確認した。
気象庁は海底火山「福徳岡ノ場」が噴火した可能性が高いとみて調べている。
海上保安庁は航行警報を出し、付近の船舶に警戒を呼び掛けた。
3管などによると、
北緯24度15分、東経141度30分付近で、
海面が5、6キロにわたり変色しているという。
気象庁によると、福徳岡ノ場近海では、たびたび噴火に伴うとみられる海面の変色が観測
されている。
昭和61年の噴火では直径約600メートル、高さ約15メートルの新島が
できたが、間もなく海水の浸食で消滅している。
(産経新聞 2007/4/24)
南硫黄島という名前ですから小笠原諸島、細かく言えば火山列島にあるのが判ります。
記事にもある通り、太平洋戦争の激戦地となった硫黄島からは南に60km程離れています。
標高は916mで、伊豆諸島・小笠原諸島の中では最高峰となっています。
火山列島は小笠原諸島に含まれていますが、海底地形としては、小笠原海嶺とは別の海山列に属しています。
また、小笠原の父島列島、母島列島、聟島列島が第四期の火山活動が無いのに対し、火山列島は、極めて活発です。
その点では、富士山へと延々1,000km以上も続く伊豆・小笠原火山帯の直系はこちらと言えそうです。
今回海底噴火を起こした南硫黄島沖5kmの福徳岡ノ場は、その中でも活動が活発で、実は1993年から毎年、海水の変色が観測されています。
1904年、1914年、1986年には新島が形成されましたが、比較的短期間で海食により消滅してしまっています。
福徳岡ノ場に噴火で新島が形成されると「新硫黄島」と言う名前になる事が決まっています。
鉛筆の芯の様にとがっているのが南硫黄島です。
福徳岡ノ場は、その右上にある少し盛り上がった頂上が平坦な地形です。
頂上の水深は僅か15mです。南硫黄島からは北東に5km離れています。
北にある平坦な高まりは活火山である北福徳堆(海勢場)で頂上の水深は73mです。
ここも1988年に海底噴火を起こしています。
北福徳堆と南硫黄島を含む外輪山の中に、
福徳岡ノ場を中央火口丘とするもう一つのカルデラがある直径30km以上の二重カルデラを形成している大火山と言えそうです。
カルデラの大きさだけから言えば阿蘇山と同じ規模ですが、海底数千・から立ち上がっているので、
遥かに規模は大きいと言えるでしょう。
新島が今後形成されても南硫黄島の北東5kmの場所ですから、既存の領海の中にあります。
その為、新島が出来ても新しく排他的経済水域が広がると言う事は、なさそうなのが残念ですね。
注)福徳岡ノ場とか北福徳推とか福徳と言う名前がついていますが、
これは、これらの海底地形を発見した漁師の船名にちなんで付けられています。
海底からの上昇水流により、プランクトンが豊富になるので、こういう海底火山は好漁場となるケースが多い様です。

環球閑話時事の徒然 IZA見参
http://ysaki777.iza.ne.jp/blog/entry/158596/