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[映画] 「女の小箱」より 夫が見た」

[映画] 「女の小箱」より 夫が見た」
2013年12月14日 「脚色術ー原作と脚本の関係」
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2013/12/14(土) 午後 9:12 映画 練習用
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「川崎市民ミュージアム」では、今月(12月)は
「脚色術ー原作と脚本の関係」 と題したシネマ・コレクション。
 「増村保造」×「若尾文子」のコンビによる
「「女の小箱」より 夫が見た / 増村保造」(1964)と
「妻は告白する / 増村保造」(1960)の映画2本と
トークショー「荒井晴彦」
(脚本家・映画監督)×「青山真治」(映画監督・小説家)
を見ました。
二作とも狂気に満ちた女の愛を描いている
「増村保造」×「若尾文子」のコンビ作。
期待を裏切らないドロドロの愛憎劇。
「赤い天使」(1966)・「清作の妻」(1966)も含めて、
このコンビ作品が今年のマイブームでした。
 「「女の小箱」より 夫が見た」(1964)と「妻は告白する / 増村保造」(1960)
どちらも「若尾文子」が魅力的。
恐ろしいまでに強い愛に生き、遂には狂気へと陥っていく美しい女を全身全霊で演じている。
 「「女の小箱」より 夫が見た」の「田宮二郎」がニヒルなダンディぶり!
野心家の「石塚健一郎」を好演している。
車で流れている音楽に
「ベートーベンですね。大好きだな、この意志と力が。」と言う、
そのキザぶりがさまになっていた。
「荒井晴彦」×「青山真治」が、トークショーで述べていたが
外国の映画みたいに図式的な映画と無駄な情緒を入れていない作風だと
「増村映画」を解説していた。
●「女の小箱」より 夫が見た」のあらすじ
川代誠造(川崎敬三)は、敷島化工の株式課長だ。
今、株の買占めに悩まされる敷島は、その防衛に必死で、川代も家をあける事もしばしば。
妻の那美子(若尾文子)はそんな夫との生活に耐えられず、友人に誘われるまま、
バー「2・3」で遊ぶようになった。バーの経営者石塚健一郎(田宮二郎)は事業欲が旺盛で
敷島の乗取りを企てるつわもの。石塚は郡美子(若尾文子)が川代の妻と承知の上で誘惑した。
石塚は、美人秘書エミ(江波杏子)やバーのマダム洋子(岸田今日子)とも関係している。
一方誠造も石塚の情報を得るためエミと関係した。株の買占めに洋子は、何かと手をつくしていた。
那美子が誠造の情事を知った直後、エミは何者かによって殺害された。犯人は誠造であるとみなされた。
那美子は一度は夫のアリバイ造りに偽証したものの石塚の苦境を知り、
夫を裏ぎり石塚のアリバイを証言した。全てに失敗し会社の地位をも失った誠造は
、那美子に身体を売って石塚に株の買占めから手をひくよう懇願してくれとたのんだ。
意を決した那美は石塚との情事にふけった。石塚は株の代金二百万を、洋子との手切れ金にし、
那美子との新しい生活に入ろうとした。が、那美子が洋子の家でみたのは石塚の冷たいなきがらであった。
「妻は告白する / 増村保造」のあらすじ
初夏のある日、北穂高滝谷の、第一尾根岩壁にしがみついていた、
三人のパーティの一人が足を滑らせて転落、ザイルで結ばれていた真中の女も、引きずられて宙吊になった。最後部の男によって辛うじて支えられたが、宙吊の男が、近くの岩に飛びつこうと体を揺らせ始めたので、
重みに耐えかねた男は絶叫し、その手から血がふき出していた。
その時女はナイフで自分の下のザイルを切った。男は落下し、女は引き上げられた。
死んだのは女の夫で大学の薬学の助教授滝川(小沢栄太郎)、
もう一人は、愛人の幸田(川口浩)だった。妻滝川彩子(若尾文子)は告発されて法廷に立った。
彩子が幸田と情を通じていた事、夫に五百万円の生命保険がかかっていることをもとに、
検事は有罪を主張し、弁護士は殺意を持っていなかった点、
自分の生命を守るためのやむを得ぬ行為という点から、無罪を主張した。
夫の死体を引きとる時にも涙一つ見せない彩子は、性格のきつい女だった。
幸田を愛していた婚約者理恵(馬淵晴子)は、この事件で幸田の愛情を疑い始め、
裁判中というのに秘かに二人が逢っているのを見て絶望的になった。
戦災孤児で親戚にひきとられていた彩子は、薬剤師を目ざして勉学する傍ら、滝川の雑用をしていたが、
過労と栄養失調で自殺も考えたほどだ。そんな彩子を滝川が拾うように結婚した。
子供が出来ても生ませない、便利で安上りの家政婦のような生活に、離婚を迫った時もあったが、
彼は逆に一生飼殺しにして自由を奪ってやる、と広言したのだ。
そんな時滝川に連絡に来ていた製薬会社社員幸田と知り合った。
幸田が滝川に保険を勧めた時、二人の関係に気づいていて自分の収入の半分もの金を掛けたのは、
生活費を減らして彩子を苦しめるという、彼らしいやり方だったのだ。判決は無罪だった。
杉山弁護士(根岸淳)の奔走によって二人の間柄はこくめいになっていった。
二人は互に愛情を持っていったが、体の関係は持っていなかった。彩子の方が、幸田に積極的だったのだ。
ザイルを切り離したのは、殺意ではなく幸田を救おうとしたためというのだ。
幸田は彩子との結婚を心にきめたが、噂を嫌った彩子はアパートに越した。
幸田は汚なくても自分の所に住もうと口論した。
「あの時本当に分ったわ、私が愛していたのはあなたなのよ」
この言葉に驚いた幸田は大阪への転勤を申し出、受理された。
幸田は彩子との結婚に危惧を抱いたのだ。出発の日、やせ細った彩子が幸田を社へ訪れた。
結婚を哀願しても冷くされ、彼女は玄関先で毒をのんで倒れた。
遺留品の中に幸田が受取人の五百万円の小切手があった。
医務室の外にいた理恵は吐き出すように幸田に言った。
「奥さんを殺したのはあなたよ、奥さんが人殺しならあなたも人殺しよ」。
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