ナチス崩壊
75年前のナチス崩壊とサイトカイン・ストーム
2020年05月10日 | 共産党
孫崎 享
今日の漫画。米国高レベルの感染者と死者継続の中,ホワイトハウスは感染予防のためのガイドラインを次々削除し,経済再開に向けてまっしぐら。
新コロ騒動から半年「分からない」ということだけが分かったガラパゴス島
何しろPCR(遺伝子)検査でしか感染が分からないが,日本では検査数が少なすぎると大騒ぎになっている。議論の出発点の段階で「検査すれば医療崩壊」なる謎の宗教が国家主導で跳梁跋扈。政府やマスコミ,医学会などを乗っ取って百鬼夜行。日本だけが,世界と大きく隔絶された特殊なムラ社会(ガラパゴス島)だったのである。
ところが慈恵医大では700円の牛丼定食のような「上手い」「速い」「安い」の3拍子揃ったPCRの検査が出来る体制を作ったらしい。しかも,韓国とかフランスなど外国ではとっくの昔から行っているが,これが日本製機器だったとのオチ。アビガンも日本製だが何故か認可は後回し。
そもそも利権の確保しか考えていなかった今までの感染研とか保健所の古いPCR機種は職人技が必要で検査数を増やすのは無理だった。(★注,だから世界で日本だけ「検査すれば医療崩壊」の謎の宗教が生まれたのかも知れないが,感染研などの利権が先か,カルト組織の誕生が先かは不明)
怖いのか?怖くないのか?不可解なSARS2
この新型コロナの厄介なのは回復しても後遺症が残る。重篤化した人は肺胞がかなり破壊されてしまっていて,もう元には戻らないらしい。
微小な血栓で脳を含む多臓器が損傷したり,中枢神経など神経節まで破壊されるが,もっと恐ろしいのは経済がマヒして失業率が半分にも達するのでエマニュエル・トッドは封鎖解除を訴える。
感染力がべらぼうに高くて,しかも9割は自覚が無いので根絶は無理,そもそも人類はウイルスと仲良く共生していたとの説と,大勢が死ぬとんでもなく怖いウイルスなので共存(集団免疫)などあり得ない。目先の経済などを無視しても人命優先,断固封鎖を継続すべきとの真逆の説(必ず一方は根本的な大間違い)が同時に共存共栄している不思議。しかもフランス人患者のサンプルから,コロナウィルスは武漢発見よりも早い可能性(FT紙)まである。
ナチスドイツ崩壊75年目の珍事。ナチが悪いのか?悪くないのか?全く不明な日本共産党(赤旗)
人間なら誰しも間違いを犯すが,ただし,全く同じ間違いならカンニングとか手抜きコピペが疑われる。科学的に正しい場合は必ず「同じ」になるが,これが間違いなら逆に「同じ」は論理的に「あり得ない」。
2009年の豚インフルエンザ(新型インフルエンザ)時とは大違いで,今回だけ日本だけ限定で「検査したら医療崩壊」との摩訶不思議な謎の宗教が医学会に蔓延したのですから個人的なカンニングや手抜きコピペではなくて,間違いなく政府キャンペーンですよ。(★注,別々の場所の別組織の別人が,まったく同じ間違いを犯した比率が過半数を大きく超える7割なので,個人云々ではなく新しい国家宗教)
もちろん当たり前ですが共産党(志位和夫)も「検査すれば医療崩壊」なる政府プロパガンダの存在を十分承知しているが,なぜか一番大事な部分を指摘しない。残念ながら相手の一番の弱点を攻撃しないのですから,これでは勝てないでしょう。 (★注,所属議員の全員が自民党入りしたい維新が隠れ与党として行動するのは当然だが,なぜか政界最左翼の共産党も政府の悪事を暴きたくないらしい。政府自民党の悪事を挙国一致で隠している八百長プロレスなのである)
歴史に学ばないウルトラ歴史修正主義の赤旗(共産党)の怪
1945年5月9日ナチスドイツ敗北の翌10日の共産党機関紙しんぶん赤旗第一面のコラム「潮流」には腰を抜かすほど驚いた。(第一面のコラムは通常,新聞編集部の姿勢を反映している)
赤旗コラムは,
『民間人もまきこみ,数千万人もの命が犠牲となった両国の絶滅戦争はヒトラーが「皆殺し闘争」と形容したほど。』と,ヒトラーが今回のコロナ騒動で死んだ保守の論客ではあるが一番公正でリアルな評論家で元外交官の岡本行夫と勘違いしているらしい。
ナチスドイツ(優秀なゲルマン民族)が劣等なスラブ民族(ソ連)の奴隷化と共産党絶滅を目指したバルバロッサ作戦(独ソの総力戦)が「どっちも悪い」戦争だったと描いているのですから恐ろしい。
★注,もしも,独ソ戦が「対等にどっちも悪い戦争」だったと主張するなら,同じ意味で日中15年戦争も「どっちも悪い対等な戦争」(日本は悪くない)との歴史修正主義の百田尚樹や小林よりのりなど低能ネトウヨと同じ。瓜二つなのである。
赤旗コラムは
「両軍の残虐行為は合わせ鏡に憎悪を映したかのように拡大され,現代の野蛮ともいうべき凄惨な有様を呈していた」▼ロシアでは毎年5月9日に戦勝を祝う・・・国威発揚の場にもなっています▼一方ドイツではナチスからの解放された記念日。シュタインマイヤー大統領は・・・とナチスのナの字もないし,勝者も敗者もない完璧な相互主義。
人類の輝かしい歴史遺産の冒涜
人類の共通の敵であるナチスとの「反ファシズムの戦い」をここまで相対化すると,もはや天晴れで感動的ですらある。
他愛のない子供の喧嘩でもどちらかに正義はある。歴史も思想もない驚きの「喧嘩両成敗」的赤旗コラムでは当事者は誰も納得しない。怒って当然でしょう。
同じ5月10日第一面,コラム上の赤旗記事
中国公船が,尖閣諸島の領海侵入のうえ,日本漁船に接近・追尾するという行動をとったことに強く抗議する。 全世界が協調してコロナ禍に立ち向かうべき時に,東シナ海でも,南シナ海でも,中国指導部が覇権だった。(志位和夫委員長)
そもそも日中国交回復時に「尖閣棚上げ」で落ち着いていたのを棚上げはなかったと虚偽の閣議決定をしたのが民主党管政権(日本版ネオコン前原誠司)である。棚上げが無いなら中国側も主権を主張せざるをえない。
尖閣で日本側に不利な小渕書簡や日中漁業協定を頭から無視する超愛国の日本共産党。何が起きたのだろうか。
★注,隣国である中国やロシアに頭から歴史や正義を無視して喧嘩を吹っかける日本共産党,これで韓国の悪口を書けば百田尚樹以上の完璧なネトウヨが出来上がる。
共産党(左翼)として自殺行為で,到底合理的な説明がつかないのである。
それで生命を守る免疫系が暴走して,逆に生体を攻撃するアレルギー症状のようなサイトカイン・ストームを考えてみた。そもそも政界最左翼の共産党は炭鉱のカナリアというか,生命を守る免疫系として我が日本国に存在していたのである。(★注,半年経っても正体が不明の今回の新型コロナの死亡例の大部分はサイトカインストームらしい)
サイトカイン・ストームって何? 2009-06-24 生物史から,自然の摂理を読み解く
1918年に世界的に流行したスペイン風邪当時の人口が18億人の3分の1が感染し5000万人が死亡した。15歳~35歳の若年層がウイルスによる急性肺障害で死亡したが,ウイルスに対する自然免疫の異常反応(サイトカイン・ストーム)であることが確認されています。(★注,免疫力は思春期にピークになり,40歳代では5割に70歳代には1割まで低下する)
サイトカインとは細胞から放出されて,免疫作用・抗腫瘍作用・抗ウイルス作用・細胞増殖や分化の調節作用など,特定の細胞に情報伝達するタンパク質の総称をいい,免疫とは細胞内に異物が進入した際に,異物を非自己として認識し防御する働きのこと。免疫機能を担う白血球・マクロファージなどの各細胞が共同作業を行う為の相互作用を司っているのがサイトカインです。
体内に免疫を持たない新型ウィルスが進入すると,体内で過剰免疫反応を起こすことがあり,サイトカイン・ストームとは,免疫系への防御反応としてサイトカインが過剰生産されアレルギー反応と似たような症状を起こし,最悪の場合死に至る。
アスピリンはスペインかぜが流行する3年前(1915年)から一般用薬剤として市販され急速に使用されるようになり,WW1当時解熱剤として大量のアスピリンが使われた。
アスピリンを使用した人と使用しなかった人の死亡率は30倍もの差があるという調査もあり,これが正しければ,当時第一次世界大戦中という状況を鑑みて,若い軍人などがインフルエンザ対策として多量のアスピリンを使用し,副作用としてのサイトカイン・ストームが起きたという仮説も立てられます(現在WHOではアスピリンの18歳未満への使用は制限)。
本来ウイルスに対抗すべき免疫反応が過剰反応を起こし自らの体を蝕む。(★注,消火器が大火災の原因になったような皮肉)
(抜粋)
害を及ぼすのはウイルスではなく自分の免疫システムの暴走(サイトカイン・ストーム) 2020年4月9日COURRiER
未知のウイルスに遭遇したらサイトカインなど免疫システムが働くが,あらゆる重症患者の15%ではウイルスの脅威が去ってからも免疫システムが自動的にオフにならない。免疫システムは体を消耗させるサイトカインを誤って無制限に放出し続け,体を守ろうとして肺や肝臓などを含む複数の臓器を攻撃した結果,健康な若者が死に至る。
サイトカインストームはあらゆる年齢の人を襲う可能性があるが,一部の科学者は1918年のインフルエンザのパンデミックや最近のSARSやMERS,新型インフルエンザ流行時に健康な若者が亡くなったのはサイトカインストームであると考えている。
イタリアや中国からの報告では危険な暴走状態にある免疫システムを落ち着かせる(★注,関節リウマチの免疫抑制剤)トシリズマブが使われ,新型コロナウイルスに対する有効な治療薬である可能性を示している。(★注,コペルニクス的転換。アッと驚く大どんでん返し)
(抜粋)
逝きし世の面影
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